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2012年3月20日 (火)

みなまでゆわんかて分かりまっせ(=全て言わずとも分かる)

2軒隣の家の前に、トラ猫が日向ぼっこをしていた。
「ぬくぅて、ここやったら、ええ塩梅やな」
屈(かが)んで声をかけると、慌てて家の中に入ってしまった。

「トラちゃん(勝手にこの時に付けた名前)、あんた、そない怖がらんかて、ええって。うち、なーんにもせぇへんさかい。トラ、ほら、出てきてみ。ここ、ここ、おいで」

すると、トラは出てきて、私と目を合わせた。
「うん? どっか他の猫と、この子、違うねんなぁ。どこやろ?」
顔の様子が……どうも、違う。
「あっ、鼻提灯が出てる!」
響いてくる喉のゴロゴロ音もやけに濁っている。

「まぁ、トラ、あんた、鼻水垂れるわ、息はしにくわで、しんどいやろ。かわいそうに」
トラはすり寄ってきて、
『そうだすねん。この季節、かないまへんわ』
場所は神田だ。
こんな大阪弁で喋ることもないだろうが、トラの気持ちとしてはこんなもんだと解釈した。

「あんな、うちかてアレルギーあんねん。みなまでゆわんかて、よぉ分かる」
背を撫でると、トラの鼻提灯はさらに大きく膨れて、はじけた。

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