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2011年2月14日 (月)

大阪弁:『付け届け(=贈り物)』

商売人の家で育ったせいか、お中元やお歳暮の時分には、数多くの品々が届いては家の中に積まれ、また包み紙を替えて(=包装し直して)出て行った。

母や祖父母から、
「ちょっと、これな、○○さんとこ、持っていてくれるか?」と頼まれて、先様に届ける事は多かった。
お中元やお歳暮なら、熨斗(のし=のし紙)の表書きに、『お中元 松尾』や『お歳暮 松尾』と書いてあった。
母からの場合は、サインペンか、後に筆ペンを使って書いた流れるような母の字で、祖父母からの場合は祖父の筆で書いた文字が、熨斗の中央にあった。
祖父の字は太く、元気が良すぎる。
時に、「うわ~っ、こない派手に書かんかてええのに」と思うこともあった。

習い事をしていたら、先生の所への『付け届け』も、きっちりと母はしていた。
大阪ことば事典 牧村史陽 編 講談社学術文庫には、
“ツケトドケ【付け届け】(名) 贈り物。謝礼のために贈る金品。主として目下から贈るものにいう。”とある。

『付け届け』は、感謝の気持ちを込めて贈る物なので、勢いの良すぎる祖父の字は、子供なりに「具合悪いわ」と思っていた。
「付け届けの熨斗は、もっと控えめでないとあかんわ」と、中学生の頃には、はっきりと感じていた。

「○○センセにお礼せんと(=○○先生にお礼をしないといけない)」という話題が出ると、そこから先の話は、なるべく祖父の耳に入らないように気をつけた。
そうでないと、硯を持ち出し墨をすりながら、「はよ、のし持って来い(=早く、のし紙を持って来い)」と言い出すか分からない。
用意は母任せで心配などなかったが、熨斗の表書きについては不安を感じたものだ。

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