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2011年1月20日 (木)

大阪弁:「あてど(当て所=あて・頼りとなる所)」

何か困った事が起ったときに、明治生まれで、どこか性根の座った所のある祖母の元には相談に来る人が多かった。

心配事や困り事を話すだけ話して、最後は、
「なんとかなると思う」と、しんみりと言う人。
「まぁ、なんとかなるやろかい」と、まるで他人事のようにあっけらかんと言う人。
もう45年も前の話になるが、当時、私は7つそこそこ(=7歳くらい)。
おかっぱ頭の幼い顔には不釣り合いな程のませた子で、『お金の話か、お嫁さんの話か、見合いの相談か』などと、大方の内容を把握していた。
口を挟むことはなかったが、ずっと祖母のねき(=そば)で一人遊びをしていたせいもあって、大人の事情には明るかった。

やがて相談者は腰を上げ、
「ほな、えらい長いこと、すまんことで」と言って、帰って行った。

玄関まで見送り、またいつものように居間で正座する祖母は、煙草をゆっくりと吸いながら、
「あない言うてたけど、あてど(当て所=あて・頼りとなる所)、あるんかいな?」
相談者の用件は誰にも言わず、ただその人の今後を心配していた顔を、時々思い出す。

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