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2009年4月

2009年4月29日 (水)

短縮と重複の大阪弁

大阪弁は短縮して言う言葉が多い。
地名なら、谷町4丁目は“タニヨン(谷四)”、同じように谷町9丁目は“タニキュウ(谷九)”、上本町6丁目は“ウエロク(上六)”と呼んでいる。

おうどん屋さんに入れば、きつねうどんは“きつね”で済む。
まれに、今は殆ど聞かなくなった“けつね”と発音する人もいて、そんな声を聞いたら『おぉ~』と心の中で感嘆する。

「みじかなったんは(=短くなったのは)、いらち(=慌ただしい人)やさかいやろか?」と考えたこともあった。
しかし、“レイコー(冷たいコーヒー=アイスコーヒー)”の例を思うと、「一声で用が足りたら、ええのとちゃうか」と、そんな考えも生まれる。

「いや、短縮好きやねんけど、重ねて言うことも多いわ」と気付いた。
「おおきに、おおきに」や「あかん、あかんて」「堪忍(かんにん)、堪忍」
こんな風に、感謝や否定、謝罪など、自分の思いを伝えたい時は同じ言葉を重ねて、より強調する。

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2009年4月24日 (金)

大阪弁:性根(しょぉね)を入れる

大阪 環状線に乗っていた。
向かいに座る60代の男性が、隣りの知人に話しかけていた。
「おい、おまえんとこ、性根(しょぉね)入れた事あるか?」と問い、
尋ねられた知人の男性は、「ショォネってか?」と首を傾げた。
「根性という字ぃの逆さに書くのやがな。性(せい)書いて、根っこや」と文字の説明をしたが、相手は「??」の顔をした。

仏壇や供養や、お寺さんと単語が出ていたので、『新しいお仏壇か、お墓に“お性根”入れてもらうのやろか』と思った。

『性根(しょぉね)』という大阪弁は、「根性」とか、時には「気持ちを込める」に近い意味を持って使われる。
例えば、「仕事中にボーッとしていたら、『性根入れて仕事せぇ!!』と大将(=雇い主)に叱られてしもて」と、こんな風にも使う。
しかしながら、電車の中で聞いた「性根入れる」は、「御魂(みたま)を入れる」という意味だ。
この時は、「性根(しょぉね)」や、“お”を付けて「お性根(おしょぉね)」とも言う。

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2009年4月21日 (火)

大阪人はサウナ好き

以前、テレビ番組『秘密のケンミンSHOW』で取り上げられた話題に、“大阪人はサウナ好き”というのがあった。
そう言えば、出会う度に、「さっき、サウナ行ってきてん」と口にする男性がいる。
こちらは、『言わんでもええのに』と思ってしまう。

『なんでわざわざ言うねんな』とゲンナリする事が多いのは、この男性の言うときの態度にあるのかもしれない。
たしか80も半ばを過ぎているはずだ。
色つやは申し分ないのだが、品に欠ける。
『まだまだ体力あんのやと言いたいのやろなぁ~』と感じて、その自慢気な表情が鼻に付く。

「さっき、サウナ行ってきてん」の言葉を聞けば、決して口には出さないが、条件反射のように『それがどないしてん』と心の中で返している。

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2009年4月20日 (月)

ビジネスマナー:壁に耳あり、障子に目あり

ある事務所に入っていった。
正面が受付で、受付の後方に来客用の部屋があり、受付の横には経理部の部屋がある。

偶然、来客用の部屋に、この会社の責任者の姿がチラッと見えた。
携帯電話を使い、大きな声で部下とやり取りをしている。
『お金にまつわることみたいや……』
漏れ聞こえる話の内容で、そう思った。
声から伝わる様子で、かなり苛立っているのが判る。
景気の良い話でないことも察知でき、「今日は、ご挨拶なしにしょ」と決めた。

帰り道に、「人に聞かせたない話やさかい、わざわざ社員の居てへん別室で、携帯電話で話を始めたんやろけど、あの場所ではまずいわ。来客者にも、社内の人間にも筒抜けや」と思った。
『商いは牛の涎』と教えてくれた明治生まれの祖母は、「壁に耳あり、障子に目あり。喋る事と場所は、よぉよぉ気ぃつけなあかんで(=特に気をつけないといけませんよ)」とも言っていた。

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2009年4月18日 (土)

ストレス発散法

ストレスの発散方法と言っても、人には夫々のやり方がある。

私の場合、とにかく料理を作り続ける。
作った尻から(=次々に)、タッパーに詰める。
1時間もせん内に(=1時間も経たない間に)、6~7品は完成する。

この時間は、料理の事だけしか考えていない。
材料を刻む、炊く(=煮る)、炊いる間にまた刻む、炒める、和える、焼く、揚げるなど、タッタカタッカ進めて、ドンドン仕上げていく。

出来上がった煮物、炒め物、揚げ物、和え物や焼き物を入れたタッパーを積み重ね、心地よい疲労感を覚えたら、スッとする。

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2009年4月17日 (金)

ビジネスマナー:気遣いのある連絡連携

プレゼント用にネクタイを選んでいた。
入ったお店は大きかったが、「ここにはネイビーしか置いていなくて。他の色もあるんですけれど」と言う。
すぐ近くのデパートにもこのブランドは入っていたので、「向こうのお店に、ブルー地色の物がないか尋ねて頂けませんか?」と伝えた。
幸い、デパートの店内店舗に欲しい色があるの返事を受けて、「これからそちらに回ります。尋ねてもろて、おぉきに。お世話様でした」と店を出た。

この店と目指すデパートまでは、歩いて300m程しか離れていない。
移動は難なく済み、欲しい物を手に入れた。
ついでに、さっきまでの経過を説明した。

こんな話を聞いた。
ディズニーランドで、あるお客さんが、「お水が欲しいのだけど」と園内で働く人に尋ねた。
「お水でしたら、その先のポップコーン売り場にあります」と答えた。
そこに向かったお客さんは、到着して驚いた。
「お水をお探しのお客様ですね」と、先程尋ねた人から連絡を受け、ポップコーン売り場の人はすでに用意をして待っていてくれた。
この対応を受けた人は感激して、ペットボトルの水と、それからポップコーンも買ったという。

気遣いのある連絡連携が出来ている所と、いない所。
「お客さんの印象は、月とスッポンほど違て(ちごて)くるのに」と思う。

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2009年4月16日 (木)

ボン(坊ちゃん)、辛いわなぁ

スーパーを出た所で、店内から出口に移動しながら、なおも泣き続ける男の子が気になった。
「ここ来たら、いつもそんな事言うて」と、幼稚園の制服を着た男の子が、母親に叱られていた。
「エェ~ン、エェ~ン」と泣く男の子の直ぐ後ろに、同じ制服を着た弟がトコトコと歩いてくる。
『年子か、それとも2つ違いやろか?』と思った。
母親は険のある(=表情が険しい)顔で、長男に厳しい言葉を吐く。
この子が何を言ったのか、それとも強請(ねだ)ったのか判らない。
が、最後の「それでも男の子ぉか!!」の母親の言葉が、胸に突き刺さったのだろう。
途端に、「ウォォ~ン、ウッ、ウッ、ウォォ~ン」と泣き声が変った。

どこのお宅でも、下の子は要領が良い。
嗚咽の長男に向かって、次男は調子よく「女の子みたいや」と言った。
長男は「ウッ、ウォォ~ン、オォ~ン、ウッ、ウッ」と泣いて、悔しさを堪えているように見えた。
『ボン(坊ちゃん)、辛いわなぁ』
遠ざかって行く小さな肩が、嗚咽の度に揺れていた。

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2009年4月13日 (月)

ビジネスマナー:紐付き名札の扱い

お昼時に、大阪 本町界隈を歩いていた。
オフィス街の通りに、人がドッと出てきた。
殆どの人が、首から紐を垂らし、名札をぶら下げていた。
紐は首に掛けたままでも、名札だけを胸ポケットに入れている人は、目にした会社員の中で一人だけ。
多くの人は、紐の先に揺れる名札をヒラヒラさせながら、社外を歩いていく。

「社員証や名札は、見せなあかんとこで使うもんやろ。見せんでもえぇとこやったら、外すか、せめて名札だけでもそっと隠す方が品よぉ見えるのに」
行き交う人の胸の辺りで、絶えず動く名札が気になる。

胸ポケットに名札を裏返して入れていた会社員は、“場を弁えている(わきまえている)”と、好感が持てた。
「“社外での休憩時間の名札の扱い”も考えてみたらどない? ちょっとした事で、人の株は上がりも下がりもすんのになぁ」と思う。

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2009年4月12日 (日)

お蔭さんで

何でもない会話が、ほっこりとした気分にさせてくれる。

近所の交差点で信号待ちをしていた。
すぐ横に、70代後半に見える女性が立った。
その直ぐ後で、後ろから「あれ、○○さん」と声がした。
隣りに立っていた女性は振り返り、「まぁ、ご機嫌さんで」とにこやかに答えた。
「どこ行かはんの?」と、二人ほぼ同時に尋ねて、互いにクスッと笑った。

後から来た女性も70代後半に思える。
その女性が、「あんたとこも、もぉ心配いらんなぁ。皆、あんじょお(上手く)いってなはんのやろ?」と尋ねると、先にいた女性は、「お蔭さんで」とゆっくりと返事をした。

先にいた女性も、その後に来た女性も、大阪に住むごくごく普通のおばちゃんだ。
間ぁといい、言葉といい、実に優しい雰囲気が傍にいても心地よい。
街中で出会う会話では、「声のボリューム考えて喋ってぇな」と嫌な思いをすることが多くなり、こんな心和む会話に出くわすことは珍しくなった。
『有難うございました』と、話を続ける二人には見えないすぐ横で、頷きか会釈か判らないような形で頭を下げた。

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2009年4月11日 (土)

見返りを求めへん女

ある時、そこそこに女遊びもしてきた後期高齢者枠の男性達とのお話だ。
夫々がお付き合いをしてきた女性は、見返りを求める人が多かったようで、その話で盛り上がった。

「ところで、お前は、どんな風に思てんのや?」と話を振られたので、
私:「好きな人が出来て、その人が、もしもスポーツ選手なら、うちと付き合うて記録がよぉなったら“嬉し”と思います」
A氏:「ほんで、えぇもん買うて貰うんやろ?」
B氏:「そら言うやろ。私がいてたさかいやとか言うてやな、まぁ、その、ご褒美頂戴みたいに」
私:「なーんにも言いません。うちの心の中で“良かった”と思うだけです」
C氏:「そんなことないわ。その時言わんでも、後から、バッグとか指輪とかと言うんとちがうか?」
私:「バッグも指輪も、欲しかったら、自分で買います」
A氏:「ほな、何を求めんねん」
私:「見返りは、はなから(=最初から)求めてのぉて……付き合うたその人が、どんな形でもよろしねん。例えば記録を伸ばすなり、商いでも新し展開を考えたり、学者なら研究に励むなり、今までよりもやる気になってくれたら、それがうちの喜びで、それでよろしねん」

50を過ぎて、「尽くすタイプのうちは、生き方上手やないなぁ」と、つくづく思う。
けれど、そう生きてきた事に後悔はないし、また「そんな生き方しか出来へんねん。しゃぁないわ」である。

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2009年4月 7日 (火)

深い話:可愛げのある人間になりや

小さな頃から可愛がってくれる滝川のおばちゃん(仮名)は、深い話をしてくれる。
80歳を過ぎて、入退院を繰り返しているので
「おばちゃん、体の具合、どない?」
この言葉が、おばちゃんとの会話スタートになってしまった。

この間、「成美ちゃん、あんたね、人の役に立つ人間になるには、可愛げのある人間やないとあかん」と話してくれた。
「そういう人は、色んな人に可愛がって貰えるのや。それがな、やがて人の役に立つ人間にしてくれる(=成長させてくれる)」
元気な頃に競べると、声はか細かったがズシンと胸に響いた。
「ええかい。人に優ししぃ(優しくしなさい)。忘れたらあかんで」

50歳を過ぎて「うん」と答えるのもおかしいが、おばちゃんの前ではいつまで経っても幼子同然だ。
「うん」と頷くのを確認してから、
「ほんで、優しさの他に、(自分を)売るもん持っとき」と、きっぱりと言った。
「これはちゅうもん、持っとくんやで」と念押しがあって、
「売るちゅうても、体やないで」と笑った。

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2009年4月 1日 (水)

人の世は住みにくいもんで

不況になって、尚更思う。

例えば、直面している問題にピントの外れた考えをし、そこに固執している人に出遭うと、
① 「何言うてんねん」と、ムカッとする。
② 「状況把握もしっかりできんとは、しゃぁないなぁ」と、諦める。
③ 「お宅さん、そのままでいかはったらよろしやん」と、知らん顔をする。

結局は、「うちは、ここの経営者でもなければ、株主でもないし、役員でもないねん」という思いで、腹の立つこと、溜息の出ることに、ムシャクシャしながらも終止符を打つ。

「ほんまに漱石せんせ(=先生)のおっしゃる通り」と、『草枕』の一文が口をついて出てきた。
「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい」
言えば少しは楽になるかと思ったが、そうでもなかった。

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