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2008年6月25日 (水)

夫婦道:あい(鮎)寿司

大阪弁の特徴の一つに、“ユ”の音が“イ”に転訛(てんか)する。
明治生まれの祖父母の話し言葉を思い出すと、「そやそや」というものがある。

この時期になると、祖父は鮎を好んだ。
「あい(鮎)は塩焼きもええが、寿司もうまいな」
『あゆ』とは言わず、『あい』と言っていた。
聞いていないようで、そんな言葉を聞いている祖母が、数日の内に“鮎寿司”を作る。

祖母は鮎を一度焼き、骨を取り、身を適度な大きさにして、酒・砂糖・醤油・味醂で煮くずれしないようにたく。
鮎の甘露煮より、味は薄い。
それを酢飯の上に載せる。

食卓に並ぶと、祖父は「あい寿司か、これはええわ」と喜び、一口食べて、「○○の寿司よりうまい!」と絶賛する。
“○○”は、町内で一番美味しくて、一番値段が高いことでも有名なお寿司屋さんのこと。
祖母は、この時も聞いていないようなふりをして、賛辞をしっかり聞いている。
食後、祖母は「今日のあい寿司、美味しかったな。おじいちゃんも、○○の寿司よりうまいとゆうてたし」と、母に話す。
そんな様子を見るにつけ、『女心を掴むのが巧いおじいちゃん、素直に嬉しさを伝えられへんおばあちゃん』と微笑ましく感じていた。

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