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2008年5月12日 (月)

『あばたもえくぼ』と云うものの

横断歩道の手前に、20代のカップルが立っていた。
男性はスポーツバッグを持ち、女性は自転車に手を掛け、肩にはトートバッグという姿だった。
しっかり自転車を持っていなかったのか、突然の強風に煽られて、女性は自転車を倒してしまった。その自転車を、彼女は気だるく、ズルズルと引き上げていく。
『チャッチャッチャーと出来ん子ぉやなぁ~。疲れんのやろか? それとも元々こういうタイプなんやろか?』と後方で見ていた。

また風が吹いて、女性は引き上げた自転車を再度倒した。
『アチャー』と、声には出さず呟いて、そばに立つ男性を見た。
彼は、何もしない。
声も掛けないし、手も差し伸べない。
女性は、何度も肩から落ちてくるトートバッグを掛け直しながら、力なく自転車を引き上げた。
やっと元の状態に戻ると、男性の方を見て笑った。
『こんな何にもせん男に、この子、惚れてるんや』

街中で起こった何でもない出来事だったが、私には女性の笑顔を哀しく感じた瞬間だった。

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