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2008年3月 7日 (金)

急いてるようで急いてない

座布団とも言うが、「おざぶ」とも言っていた。
「おざぶ」という言葉は、明治生まれの祖父母の周囲で耳にした。

私が5歳前後だから、45年程前だろうか。
ちょっとした到来物を持って、友人のお宅に祖母が向かった。
大抵、こういう時は、幼い私が一緒についていく。
「ごめん」と祖母が玄関を開けると、中から、祖母の幼馴染みの女性が現れた。
「まぁ、久しぶり」
この女性は喜んでくれ、「さっ、おざぶ当てて」と脇にある座布団を勧めてくれる。
すると、「いえ、なに、そないゆっくりもしてられへんのや。うち(家)、だーれも居てへんさかい、すぐに帰らなならんので」と、祖母が応える。
「あれ、そんなぁ。折角寄ってくれたのに」と、残念そうな表情をして、相手はそれ以上引き留めない。
到来物の入った小さな包みを渡すと、「ほな」と頭を下げ、私の手を引いてこの家を後にした。

急いてるようで急いてない、急いてないようで急いている、そんな言葉のやり取りと、「おざぶ」の響きが印象に残っている。

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