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2007年11月15日 (木)

灰になるまで女は女

小さな頃から可愛がってくれる滝川のおばちゃん(仮名)は、女一人、一杯飲み屋をして生きてきた。
若い頃から色んな人を見てきたので、ズバッと人の裏面を見抜く才に優れている。
「あんた、本心はちゃうやろ」
目を見て、サラリと言ってのける。

滝川のおばちゃんも80半ばになった。
「10年程前まで、毎日、切ない、切ないとゆうて。なーんでもないことに、はらはらっと涙が出てしもて。あの頃、一体、なんやったんかいな? と、この頃思うの。フフフ、今は、切ないとは思えへんけど」
一人暮らしの切なさとは、将来の不安や死への恐怖もあって、諸々の感情が絡まって『切ない』の言葉になったのだろうか?
おばちゃんの言葉を聞きながら、そんなことを考えていた。

「男やな。あの頃まで、男がいてたらなぁという気持ちがあったんやろな」
「おばちゃん、そうやったん?」
「うん、今、振り返ってみて思う。灰になるまでや」
おばちゃんは頷いてから私を見て、「あんた、恋しぃや」と言った。

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