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2007年9月14日 (金)

てんごで始まる深い仲

明治33年(1900年)生まれの祖父が、80過ぎで亡くなって、それから暫くした頃のお話。
仏壇の下を整理していた母が、「こんなもん、出てきたわ」と、古いアルバムを私に見せた。
「可愛がってたあんたが持ってた方が、おじいちゃんも喜ぶやろさかい」というので、そのアルバムは、今も私の手元にある。

中の写真は、全てセピア色の女性ばかり。
写真の脇に、万年筆で名前が書かれているものもあれば、写真を剥がした跡もある。
「どのお人も、おじいちゃんと馴染みのあった女の人達やろなぁ」と、しみじみと見入った。

「てんごで始まり、深い仲になって、最後は、みな、どんな別れ方をしはったんやろ」と、アルバムの丸髷の女性達を見て思う。
中でも群を抜いて美しい女性は、正妻の祖母と女の戦いをした人だった。
「そないうちのお父さんがよろしのやったら、のしつけてあげまひょか」と祖母が言えば、
「のしなんていりまへん。身ぃ一つでよろしおます」と言い返したらしい。
「当時はえらい騒ぎやったんやで」と、祖母の周辺の人から聞いたことがある。
やがて、その女性とも別れ、その後も色々あったが、祖父と祖母は別れることなく、金婚式まで挙げた。
祖父の葬儀は盛大で、多くの女性達に見送られて彼岸に旅立つ姿に、「おじいちゃん、こないしてみなに賑やかに見送って貰えて、よろしおましたな」と祖母は感激していた。

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