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2007年6月 1日 (金)

どこにでも楽しみはおます

かつて階段から落ちて、脳挫傷、外傷性くも膜下出血で入院中のお話。
体には、点滴と導尿のチューブがあり、身動きができない。とにかく頭が痛い。それに目を瞑っていても、眼球が動くと激痛が走る。
そんな状態だった。

集中治療室から出て、一般病棟に移り、入ったのは看護婦詰め所前の病室だった。
詰め所には、1台公衆電話があった。
全く動けない身になったが、じっとしていても楽しめる事はすぐに見つかった。
早朝、必ず詰め所の公衆電話を使う男性がいた。
「おい、今度、パジャマ、うん、着替えや。持ってきてくれ。ほんで、お母ちゃんに話してあるけど、銀行、うん、そや、そうや。ゆうたようにしとけ!(言っておいたようにしておけ)」
大概は命令口調で、『これやったら、家の人も難儀するやろなぁ』と思った。
夕食が終わって、しばらくすると、またこの男性が公衆電話を使う。
「ママ呼んでくれ」と言って、しばらくすると、そのママが電話に出たようだ。
「俺なぁ、入院してんのや。今度はあかんかもしれへん。ちょっと頼みがあってな。煮抜き(=ゆで卵)、あれ、6つ持てきてくれへんか?5つでは足らん、7つでは多い気がする。なぁて、最後の頼みやがな」
早朝の家人への電話と随分と差がある口調だ。
『煮抜きとゆうのやさかい、60代後半やろか?』と思いながら、毎日繰り広げられる2回の公衆電話模様に笑いを堪えるのが大変だった。

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コメント

5つは足りない、7つは多すぎる。微妙ですね。可笑しいです。

投稿: Lucky sound | 2007年6月 1日 (金) 12時01分

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